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zoom RSS 鎧の歯を持つ男 〜3〜 最終回

<<   作成日時 : 2013/01/30 19:11   >>

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つづき




次回歯の穴に金属をかぶせるので、その型を美佐子(仮)が取りに来た。


「では口を開けて楽にしてくださーい♪」


美佐子(仮)はそう言いブニョブニョしたものを俺の歯にあてた。


『楽にしろってこのアホ面のことかw』


俺は口をぼけーっと開けて人に見せれない、見せちゃいけない
顔になった。


『普通は噛んでくれだったような気がしたけど・・・
 ぜってーアホ面だよこれー!! どんだけこいつは
 俺を恥辱すれば気が済むんだ? 
 っても受け入れるしかないのか・・・。 嗚呼・・・よだれが垂れそうだ・・・。』


よだれが唇の臨界点を突破しそうなとき美佐子(仮)がきて
ブニョブニョの硬度を確かめ俺の口から型を外した。


「それでは〜うがいをしてください。」


アホ面から解放された。
この時点で美佐子(仮)に俺は相当辱められている。


『もう俺はお嫁に行けない・・・(涙)
 美佐子(仮)に責任とってもらうしかないわw』



と妄想が始まりかけたとき




「はい!!こんにちは♪ 歯のクリーニングですね〜。」

おばちゃんの姿をした新たな使徒が俺の脇に座った。



「よっこいしょ♪」



『え? えっ? い、今、よっこいしょってwww』


なんか可愛いぞ?



実はこのおばちゃん先生が只者じゃない。



かなり時間がかかったが、このおばちゃん先生とのやり取りが書きたくて
この記事を起こした。

ここからが本編になりますw






「これから歯石を取ります。」
おばちゃん先生は紙芝居のような漫画を準備しだした。



「はい。よろしくお願いします。」  『俺の歯をよろしく頼む!!』



おばちゃん先生は子供に話すように歯石がつくシステムや
ヤニがつく状況を説明しだした。



細かい内容は省く。


歯石はガラスに泥がついたようなもので
ヤニはガラスにペンキを塗ったようなもの。


それらに機械で振動を加えて
剥がしたり破壊する作業を行う。



それに対して俺は・・・。



『のーがきはもういいからさ〜ちゃっちゃとやっちゃってよ〜』




飽きていた。 ちーん。



一度口を開け、歯茎の痩せ具合を調べられた。

そこからさらに説明は続く。



「歯周病が〜〜〜」



『説明長過ぎっ!!』
一応うなづきながら説明を聞いてはいたが、ほとんどが
右から左へスルー。





「〜〜〜でも私も楽しみなのよね♪」


ほぼスルーしていたおばちゃんの言葉だったが
この一言に引っかかった。



「えっ? 楽しみ?」



「そうw この歯がどれだけ綺麗になるか
 私も楽しみなの♪」



「・・・!?」    『せ、せんせぇ〜(涙)』



「じゃ♪ 始めましょうかw 多分痛みもあるだろうけど
 その時は合図してくださいね♪」



『ば、ばっきゃろー!!ぜってー痛いなんていわねーよ!!
 好きにしてくれ!!』  

俺の男気が燃え上がった!!



歯石除去作業が行われる中、俺は思った。



『この先生・・・俺の歯を綺麗にすること楽しみと言ったな・・・。
 それだけ汚いということかw
 だが、それに対して・・・楽しみ・・・か・・・』  

一瞬母親とだぶる。


『この素直度は俺の母親に似ている。』




「疲れてませんか? 休憩がいるようなら言ってください。」



「ちゅじゅけてきゅだしゃい。(続けてください。)」


だーかーらー!!
口開けてんのに話しかけんな!!

 


そーこーと色々思いを馳せている間に歯石除去が終わった。



おばちゃんから俺に手鏡が渡された。



「!?!?!? おぉぉぉ!! 歯が!! す、す、すげー!!」 



鏡には白く生まれ変わった俺の歯が映っていた。

歯が一回り小さくなった気がする。
どんだけ歯石が付いていたのか・・・w


先生の説明では、歯石がバリアとなっていて
白くなる歯磨き粉等の効果を防いでいたそうだ。


歯石の鎧。


それがこの時、排除された。



『しぇ、しぇんしぇぇぇ〜(涙) (先生)』 (三井が安西先生に泣きつく感じw)



「今後の治療に合わせてクリーニングは継続して
 最後にホワイトニングで仕上げますのでよろしくね♪」




「はいっ!!」




「ちなみにタバコは一日どれくらい?」



「3箱ですw」



「3!? じゃ〜やめる気もないか〜w
 まぁ〜汚れたらまた来なさいw」



何という包容力!!



「あ、あとねw あなたは歯が硬くて強い!!
 このまま行けば死ぬまで自分の歯で生きていけるわねw
 それと・・・
 これだけ汚れた口で数年過ごして、この程度の虫歯で済んでいるのは
 奇跡に近いわw まぁ〜虫歯になりやすい人となりにくい人が世の中には
 いるけど、あなたの場合は珍しいタイプねw」


「えっ? はははw そーですかw」  『しぇ、しぇんしぇぇぇ〜(涙) (先生)』


『ガキの頃に牛乳飲みまくってたのが良かったのかな・・・。
 確かに免疫も人よりあるような気がする。』



行く現場がなくて支店勤務をしていた頃に
俺の席を囲むように10人が
インフルエンザにかかったことがあった。

その中心地に俺はいたが、無傷。
予防注射など打ってない。


インフルエンザにかかり、熱が引いたからと言って
2日で仕事に復帰した人がいて
その人の手伝いで丸一日その人と一緒にいたが、無傷。
この時も予防注射は打ってない。


この辺はガキの頃に海や山で遊びまくっていたからではないかと
推測している。




「最後には(歯が)真っ白になってるから楽しみにしててねw」




何という頼もしい人だ。

しかも人をその気にさせるのがうまい。

ほめ上手と言うのか。



もしおばちゃん先生が嘘を言っていたとしても
俺は信じるし、約束も守ろうという気になる。


この人のためなら・・・と全然思えるし、ついていける。



俺が単細胞というのもあるだろうが、これは今までに
いないタイプの人間だ。

俺の母親に近いが、あれは天然だったので少し違う。



この対人術を俺は欲しいと思った。



その日の治療を終え、待合室で精算を済ますまでの待ち時間に
俺はあることに気が付いた。



『ガキが多いな。』

やたらと待合室に子供がいた。


『なるほどね♪ この診察なら子供にも人気が出るだろうな。』



またこの歯医者に行くのが楽しみである。




清算を終え次回の予定を決めて歯医者を出た。

そして駐車場に停めた車に乗り込み、胸ポケットからヤニを出した。



ルームミラーに白い歯を映し、少しニヤけた。

一瞬、ヤニに火をつけることをためらったが
俺は火をつけ煙を吸い込んだ。



ごめん美佐子(仮)。 やっぱ俺はヤニやめれねーやw









    〜完〜













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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
おまえの文章はなぜか「次の行」を早く読みたくなる
不思議な魅力がある。

感情、雰囲気を素直に文章に出来るその能力、
やっぱすげーとおもう。

しかし・・・痛みをこらえるところは
吹き出すぜw
面白すぎる。
あと、そう。
歯医者はよくやるよな
口あけたまんましゃべらす。

いやー、おもしろかったw
ぴよあじ
2013/02/01 09:54
山田く〜ん
ざぶとん2枚あげなさいw
煮るばなな
2013/02/02 16:26

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